留学前 / 01

留学方法を知る

3つの進学ルートを比べ、自分に合う進み方を考える。

01|はじめに:3つの進学ルートを比較する

UC(University of California:カリフォルニア大学群)は、カリフォルニア州にある州立大学群です。この章では、高校卒業後の主な3つの進路を比較し、自分に合う留学ルートを考えます。

コミュニティカレッジからUCへの編入を目指す方法、コミュニティカレッジで学位を取得して卒業する方法、高校からUCへ直接進学する方法があります。

費用、現在の成績、英語力、将来取得したい学位、大学生活で重視したいことによって、自分に合うルートは変わります。大学名だけで決めるのではなく、それぞれの特徴を比較してみましょう。

02|コミカレからUCへ編入する

ルートの概要

まずコミカレで学び、UCの3年次編入を目指す

高校 → コミカレ → UC → 学士号(Bachelor’s Degree)

コミュニティカレッジ(以下、コミカレ)は、主に大学1・2年次相当の教育を行う学校です。このルートでは、コミカレで学んだ後にUCへ3年次相当で編入し、学士号の取得を目指します。

コミカレは一般に4年制大学より費用を抑えやすいため、大学前半の費用を抑えながらUCを目指せることが大きな特徴です。

こんな人におすすめ

✓ UCへの進学を目指したい
✓ 留学費用をできるだけ抑えたい
✓ 高校時代の成績だけでUCを狙うことに不安がある
✓ アメリカの大学生活や英語に段階的に慣れたい
✓ コミカレで実績を作ってから進学先を決めたい

このルートのポイント

1. 大学での成績で改めてUCを目指せる

編入では、大学での履修科目とGPA(成績平均値)が重要です。留学生など州外区分で出願する学生には、原則としてUCで認定される60セメスター単位または90クォーター単位と、GPA 2.8以上などの最低条件があります。セメスターとクォーターは学期制度の違いで、単位の数え方も異なります。詳しい条件は「UC入学条件を確認」で確認します。

2. 編入する専攻から逆算して授業を取る

希望するUC・専攻に必要な科目を先に確認し、履修計画を立てます。カリフォルニア州のコミカレでは、科目の対応関係を調べる公式サイト「ASSIST(学校間の科目・単位の対応関係を調べる公式サイト)」を利用できます。

3. 一部UCにはTAG(指定条件を満たした学生の編入を保証する制度)がある

TAG(Transfer Admission Guarantee)は、指定条件を満たした学生の編入を保証する制度です。対象はUC Davis、UC Irvine、UC Merced、UC Riverside、UC Santa Barbara、UC Santa Cruzの6校です。UC Berkeley、UCLA、UC San Diegoは対象外です。詳細は「UC編入準備」で確認します。

メリット

  • UCに再チャレンジできる
  • 最初の1〜2年間の費用を抑えやすい
  • 大学のGPAを使って編入を目指せる
  • 専攻や進学先を考える時間を取れる
  • カリフォルニア州のコミカレにはUC編入制度が整っている

注意すること

「コミカレに2年間行けば自動的にUCへ編入できる」わけではありません。

必要単位、専攻準備科目、GPA、出願時期などを最初から逆算して履修する必要があります。また「2年+2年」で必ず4年間で卒業できるとは限らず、履修の仕方によって追加学期が必要になる可能性もあります。

→ コミカレからUC編入を詳しく見る

03|コミカレで準学士号を取得する

ルートの概要

まず2年間アメリカで学び、Associate Degree取得を目指す

高校 → コミカレ → 準学士号(Associate Degree)

コミュニティカレッジは、4年制大学への編入だけを目的とした学校ではありません。

約2年間学び、Associate Degree(準学士号)を取得する進路です。準学士号はコミカレなどで取得する学位で、4年制大学のBachelor’s Degree(学士号)とは異なります。

こんな人におすすめ

✓ まずはアメリカで2年間学んでみたい
✓ 4年制大学への進学をまだ決めていない
✓ 留学費用を比較的抑えたい
✓ 特定分野の知識やスキルを学びたい
✓ Associate Degree取得を一つのゴールにしたい

このルートのポイント

1. 約2年間で学位取得を目指せる

コミカレには一般教養だけでなく、Business、Computer Science、Design、Hospitalityなど、学校によってさまざまな専攻があります。

2.4年制大学より費用を抑えやすい

学校・地域によって大きく異なりますが、LALALAでは2026年の参考値として、コミカレの年間総費用を約200〜400万円、州立4年制大学を約400〜700万円としています。為替・住居・学校によって大きく変わるため、あくまで目安として考えるのがいいです。

3. 卒業後に進路を変えることもできる

最初はコミカレ卒業を目標にしていても、途中で4年制大学への進学を希望することはできます。

ただし、その場合は編入先に認められる科目を履修しているかが重要になります。

メリット

  • 比較的費用を抑えやすい
  • 2年間という期間で目標を設定できる
  • Associate Degree取得を目指せる
  • 英語やアメリカ生活に慣れながら学べる
  • 後から4年制大学編入を検討することもできる

注意すること

コミカレ卒業とUC編入は同じではありません。

Associate Degreeの卒業要件を満たしていても、それだけでUCの編入要件を満たすとは限りません。

UC編入の可能性を残したい場合は、最初から「卒業に必要な科目」と「UC編入に必要な科目」の両方を確認して履修することが重要です。

→ コミュニティカレッジ留学を詳しく見る

04|高校からUCへ直接進学する

ルートの概要

高校卒業後、UCの1年次から4年間学ぶ

高校 → UC → 学士号(Bachelor’s Degree)

日本の高校などからUCへFirst-Year Applicantとして直接出願し、合格後は1年次からUCで大学生活をスタートするルートです。

コミカレを経由しないため、最初からUCで専攻、研究、課外活動、学生生活などを経験できます。

こんな人におすすめ

✓ 高校時代から高い成績を維持している
✓ 最初からUCで4年間学びたい
✓ 大学のコミュニティに1年次から参加したい
✓ 希望する専攻がある程度決まっている
✓ 高校生のうちから出願準備を進められる

このルートのポイント

1. 高校時代の成績・履修内容が重要

海外から出願するFirst-Year Applicantには、UCが指定する15のCollege-Preparatory Coursesに相当する科目の履修と、原則3.4以上のUC GPAが求められます。これはあくまで最低基準で、合格ラインを意味するものではありません。

2. 英語力の準備も必要

英語を授業言語としない高校で教育を受けた学生は、UCが指定する方法で英語力の証明を示す必要があります。

3. SAT・ACT(米国の大学進学向け共通試験)は入試評価に使われない

UCは現在、入学審査や奨学金の判断でSAT・ACT(米国の大学進学向け共通試験)のスコアを考慮していません。

メリット

  • 1年次からUCで学べる
  • 4年間同じ大学で人間関係や活動を積み上げられる
  • 研究・課外活動・キャンパスライフに早くから参加できる
  • 編入手続きをする必要がない

注意すること

コミカレ編入とは違い、高校時代に積み重ねた成績や履修内容が出願時点で重要になります。

そのため高校3年生になってから考えるのではなく、できれば早い段階から

成績 → 英語 → 課外活動 → 大学・専攻選び → 出願

の順番を意識して準備することが重要です。

→ UC直接進学を詳しく見る

05|3つのルートを比較する

次の比較表では、学位・学ぶ期間・進学方法の違いを確認できます。費用の詳細は「お金を知る」と「生活費」で確認します。

コミカレからUCへ編入コミカレ卒業UCへ直接進学
スタートコミカレコミカレUC
基本イメージ約2年+約2年約2年約4年
目指す学位学士号準学士号学士号
初期費用抑えやすい抑えやすい高め
高校成績の重要度中程度中程度高い
入学後のGPA非常に高い中程度中程度
UCへの進学編入審査なし直接入学
進路変更のしやすさ高い高い中程度
費用・制度・締切は原稿に記載された年度の情報です。出願・手続きの際は、本文中の公式情報と進学先の案内で最新の条件をご確認ください。